Aの魔法陣・間違った社員教育リプレイ
第23話
閃け! 間違った英才教育!(前編)
実は2013年初頭から、ごく一部で学園ものスピンオフの誕生が望まれていた「間違った社員教育」。以来、長い期間をかけて繰り返し議論が重ねられていた。
どんな学校にするかについては様々な案が検討されたが、「志真がOGならお嬢様学校、もちろん北遠野家が経営」「ロマン溢れる女子校」「イメージしやすい、1学年150人程度の規模」「想定は高校くらい?」と固まっていった。
さらに、「志真が帝王学を学んでいたのだけれども全員同じようになっても…」「高貴な子女だけでなくそれを支えるSPや使用人さんを育成するコースがあることにしよう」という特異設定が追加され、「間違った社員教育」らしいファンタジー性が付与された。
そして、社長令嬢である志真と同等の権力を持つキャラの出現が望まれるという経緯もあり、最初に、北遠野志真の妹・北遠野香織が誕生した。
…なんで名前が香織かというと。
早瀬のプレイヤー:もともと北遠野グループ総帥である、志真の祖父に当たる人がチャンバラ好きで、「直系の孫が女の子の場合は、岩○志麻の『志麻』と由○かおるの『かおる』にする」と言い出したのが事の発端。
流石にこれには北遠野一族内も唯々諾々とはいかず、北遠野の今後を担う人が、「名前聞いたときの第一印象が極妻とお風呂シーンなのはいかがなものか」(笑)という常識的な意見が出まして、すったもんだした挙げ句、妥協してこうなった、というオチ。
ひどい話もあったもんだ…(笑)
採用!
香織のデザインをしつつ、制服もデザイン。ここでも、すったもんだありました。
SD:(COLORS betaで試作中)この服の色味はどこかで見覚えが…
(塗り替え)あー、これだと「マリ○様が見てる」だー(がっくり)
凛々子のプレイヤー:(笑)「お姉様」の意味が変わってしまう(笑)
早瀬のプレイヤー:うむ、それはそれで。
SD:(変更中)そか、襟白はフィクションだとあまり見ないと思っていたけど、「ガー○ズ&パ○ツァー」がそうか。
(さらに変更中)これだと「お○がい☆テ○ーチャー」…
早瀬のプレイヤー:こうやって徐々に過去の視聴履歴が明らかになっていくとか(笑)
凛々子のプレイヤー:そんな効果が(笑)
そしてできあがったのがこちら。
Aの魔法陣(第4版)・間違った社員教育 キャラクターシート | ||
---|---|---|
名 前 | 北遠野 香織(きたとおの かおり) | |
年 齢 | (高校2年生) | ![]() |
性 別 | 女 | |
血 液 型 | (未定) | |
星 座 | (未定) | |
設 定 |
私立北遠野学園、高校2年生。北遠野志真の妹。 姉に似てやや小柄で細身、長い黒髪をツインテールに結う。 タイプはツンツン(デレ弱し)。周りに精一杯の虚勢を張っている。 策士を装うが詰めが甘く、開き直って力押しになることもある。 表にはあまり出さないが、努力家で熱血タイプ。 次女ということもあり、特に束縛されることなく自由に育てられたが、どんな仕事もバリバリこなす姉の姿に憧れ、姉の後を追い私立北遠野学園の帝王学コースに入学する。 実家を離れている姉とは現在別居中。生徒会役員。たぶん生徒会長? 志真にかつて「真の『素晴らしきもの』を探しなさい」とかなんとか言い残されて、「それ」を手に入れんと企む。 コネクション(北遠野の祖父、名前未定)を持つ。 |
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成功要素 |
【お嬢様(11)】 【清楚な格好(12)】 【策士(13)】 【生徒会役員(14)】 【家族が大好き(15)】 【帝王学専攻(11)】 |
性格については各人各様の思い入れもあり紛糾したものの、「ラブラブな姉妹関係」要素は別のキャラクターが担うこととなったため(第24話後記参照)、「なかなか会えない姉の志真に憧れて頑張る妹」というポジションに落ち着いた。
なお、成功要素は、「Aの魔法陣」第4版公式サプリメント「学園ゲーム」をベースとして選んでもらい、イメージにあう成功要素候補が表にない場合はSDに申請してもらう形で作成することとしている。
また、どんな専攻に属しているかも、学園ゲームの成功要素と別に成功要素として取得してもらっている。
ほかのプレイヤーキャラクターはどうなったか、というと。
凛々子のプレイヤー:前に、普段描かない属性「たれ目、デコ、余裕が無い(弱気)」で「恩田さん」というキャラクターを作ってみたのですが、資材部で使ったら真帆さんと被る!ということに気付いてお蔵入りになってまして。この子をベースで作ろうと思います。
…ずばり薄幸です。
早瀬のプレイヤー:真帆さんと幸の薄さで競い合うとか、どんだけネガティブな人なんだか…
凛々子のプレイヤー:(表から成功要素を選びながら)体形は華奢な感じ、頼まれたら断れないタイプ…
早瀬のプレイヤー:既にまずそうなオーラが出てきているような(笑)
凛々子のプレイヤー:はい、なんか既に涙が止まりません(笑)
凛々子のプレイヤー:部活に料理関係が欲しいのですけれど、料理部(または調理部)作っても良いですかね?
早瀬のプレイヤー:西洋茶道部とか作ってお菓子作って紅茶を飲もう!
凛々子のプレイヤー:西洋茶道部、良いですね!
SD:喫茶部? なんだろう、お紅茶するのは何部なんだ。意図は了解です。
凛々子のプレイヤー:とりあえず、西洋茶道部(仮)で。
Aの魔法陣(第4版)・間違った社員教育 キャラクターシート | ||
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名 前 | 恩田 まり子(おんだ まりこ) | |
年 齢 | (高校2年生) | ![]() |
性 別 | 女 | |
血 液 型 | (未定) | |
星 座 | (未定) | |
設 定 |
私立北遠野学園、高校2年生。 薄幸。歩く萌え要素ならぬ、歩く不憫。 おでこ、タレ目、セミロングで背は低め、スリムというより華奢。 北遠野の分家の分家で、今は没落して一般庶民の暮らしをしている。 西洋茶道部(仮)所属。 ひょんな事から志真の紹介で、私立北遠野学園に入学。 コネクション(北遠野志真)を持つ。 志真の、本人は覚えていない何気ない一言か行動が、まり子にとって一大転機となった、らしい。 |
|
成功要素 |
【幸薄い(11)】 【背が低い(12)】 【人がいい(13)】 【西洋茶道部(14)】 【お絵かき(15)】 【メイド専攻(11)】 |
早瀬のプレイヤー:香織が帝王学コース、まり子さんメイドコースで行くことが前提に入っているので、被らないようすると、護衛コース。
大河早瀬が、あの世界観では武器使うのが難しいので、こちらは学内で武器携帯させて頂きます(笑)
…で、相談なのですが…凛々子さんの妹ポジションをください!(笑)
凛々子のプレイヤー:OKです! 容姿・性格等はお任せします。名前は応相談で(笑)
早瀬のプレイヤー:ありがとうございます。容姿ですが、髪の色に関しては凛々子さんと共通。長い髪にウェーブはかかっていません。ストレート。眼鏡装備。
名前は、とりあえず、「凛」「菜々子」という案は思いついてます。
凛々子のプレイヤー:繰り返し系の名前って、限られますよね。…「ももこ」。
SD:「すずこ」、「ああこ」、「いいこ」、「えいこ」、「ささこ」、「ねねこ」、「ののこ」…○凜はけっこうありそうだけど。
凛々子のプレイヤー:ギャルゲーのキャラっぽくなってしまうのがなんとも。
早瀬のプレイヤー:繰り返し系だったら私は菜々子がいいなあ。
凛々子のプレイヤー:繰り返し系なら私もナナコですね〜
早瀬のプレイヤー:なんか、「ななちゃん」と呼ばれたい気分もある。凛々子さんが、ツキエさんに「りりちゃん」と呼ばれてたので。
凛々子のプレイヤー:「ななちゃん」は有りですね。では菜々子で行きますか?
早瀬のプレイヤー:認めて頂ければ…
凛々子のプレイヤー:OKデース!
早瀬のプレイヤー:護衛コースでのファイトスタイルは拳銃メインのガンバトル。「ガンス○スキャッツ」とか…なのかな?…トラップとか盗聴とかも使います。学内で携帯するのは、サバイバルゲーム用のBB弾の出るモデルガン。
SD:護衛専攻の人は必ず学内で護衛に使用する武器を携帯していることにしましょう。銃は何にするのだい? 実在のモデルから選択していいよ。
早瀬のプレイヤー:凛々子さんの妹なのでマカロフです。状況によっては凛々子さん経由で水中銃でも消音銃でも持ってくるかもしれませんが、普段はマカロフ。
Aの魔法陣(第4版)・間違った社員教育 キャラクターシート | ||
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名 前 | 風祭 菜々子(かざまつり ななこ) | |
年 齢 | (高校2年生) | ![]() |
性 別 | 女 | |
血 液 型 | (未定) | |
星 座 | (未定) | |
設 定 |
私立北遠野学園の高校2年生。風祭凜々子の妹。 黒髪ストレートロングを後ろでまとめ、フレームの目立たないアンダーリムの眼鏡を着用。 身長は高めだが、凜々子より低い。 ナイスなプロポーションを持つが、スポーツ系の下着で固めているためわからない。(私服とか水着とかになるとすごい、らしい) クールな印象だが、みなに可愛がられるクラスの妹ポジション。 コネクション(風祭凛々子)を持つ。 |
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成功要素 |
【妹(11)】 【眼鏡(12)】 【現実家(13)】 【忍者(14)】 【料理(15)】 【護衛専攻(11)】 |
以上3名のキャラクターが、私立北遠野学園に降り立った…!
私立北遠野学園。
そこは、選ばれし子女が選ばれし者のための教えを受けることができる、俗世と隔絶された学び舎。
秘密のヴェールに包まれたその学園で、早1年を過ごした者たちが、今日、2年生になる。
始業式。
厳粛な作法に則り行われるそれは、年度初めの重要な儀式である。
SD:昨年度は別のクラスだったあなた方は、今年度は同じクラスになりました。ですがまだ、とりあえず新クラスは教室に荷物を置いて講堂に集合、となっているだけの状態なので、担任の先生が誰かもわからなければ、座席もまだ決まっていない、という状態です。
菜々子:クラス分けだけは分かっている、という状態ですか。
SD:講堂での座席はクラスでのざっくりした位置だけ決まっていて、とくに席次は決まっていません。…で、講堂からスタートでいいかしら。
菜々子:はい。
まり子:はい。
菜々子:時間的には、まだ始業式開始前ですか?
SD:そうですね。
菜々子:菜々子は早めに来て、席がまだ結構空いている時に、端の方の席に座ってます。
まり子:まり子は早めに教室を出たのに、講堂まで来るのに迷ってしまい、5分前にやってきます。席の前の方が空いてるので菜々子の隣に。
SD:なるほど。
まり子:「あの〜ここ、あいてますか? あと集合場所ってここですよね?」(2年目だろ!という(笑))
SD:初年度は新入生だから段取りが違ったんだよ、きっと。
まり子:自分で来たのは初めて、というヤツですね。
菜々子:「講堂はたぶん、ここにしかないと思う。何組?」…学年は制服でわかる、ということでいいですよね?
SD:いいと思います。
まり子:「○組です」
菜々子:「2年○組は○列目から○列目の、左から○番目まで」
まり子:「ご、ごめんなさい!ありがとう!」(なぜか謝ってしまうまり子さん)
菜々子:薔薇組? 百合組?
まり子:やっぱり花の名前ですよね(笑)。椿組とかどうでしょう。
おっと、結局セッション中にクラス名を決めそびれた。
花の名前は、慎重に選ばないと変なことになるからなあ…次回までに決めたいね。
SD:まり子さんは、着席しようとしたときに、舞台の上、演台の異変に気づく。あなた方の席の角度からだと、ギリギリ見えるんだけど、なにか黒くて柔らかいものが見える。…黒いものはかすかに動いているようだ。
まり子:なんだろ(笑)
菜々子:エンカウント判定?
SD:我はこれより、M*から始まるゲームの目的を記述する。
M*:始業式前に演台の上に丸まってしまった猫をどかす 難易度32
まり子:ある意味エンカウントですね(笑)
菜々子:実はランダムエンカウントで、変な目を振ると演台の上にドラゴンが(嘘ですやめてください)
まり子:「なんだろ、あれ。えーと」(菜々子さんの方を見る)
菜々子:「ちょっと待って。(あるものを取り出して)距離30m、無風、対象に動き無し。リード0、一発で十分ね」(と、ライフル無しでスコープだけ目に当てて言っている)
まり子:「わ、何なのそれ。格好いい!」
菜々子:「猫が一匹、演台の上にいる」…勝手にスコープ取り出しましたが、猫であることはわかっていいですよね?
SD:はい。
まり子:二人が猫をどける動機を設定しないとですね。…あと自己紹介してない(笑)
菜々子:自己紹介は…猫をどけたあとでいいかな、と思った(笑)
まり子:それでも良いですね。
菜々子:一応周りをざっと見回してみる。他に猫に気がついた人はいそうにない?
SD:司会を担当するだろう先生が舞台下にマイクもって待機してるんだけど、演台は舞台の上であること、司会の準備で忙しいこと、などからまったく気づいていない。そうだな……後ろに香織がいることにしようか。
まり子:初顔合わせですね。
菜々子:振り向くと後ろからいい香織が…
まり子:座布団1枚(笑)
このM*、プレイヤーから募集したお題の一つなのだけれど、確かにキャラクターの動機づけは必要だ。
ということで、NPCとして北遠野香織を登場させて、依頼することにした。
SD(香織):「ねぇ、気がついてる?」と後ろから小声。
まり子:「わ、びっくりした。どなた?」
SD(香織):「自己紹介はあと。…とてもまずいことになったわ」
菜々子:「どういうこと?」
SD(香織):「式次第、手元にあるでしょ? 最初の挨拶は教頭先生。…おそらく、すでに舞台袖に控えている」
まり子:(こくこく)
SD(香織):「教頭先生ね、猫がだいだいだいだいだーいの苦手なの。このままもし気がつかず演台に近づいたら、悲鳴上げて倒れるどこじゃな済まないわ」
まり子:「そ、そんな!猫が苦手な人がこの世にいるなんて……」
菜々子:「それは…アレルギーという意味で? あるいは昔猫にカツラを取られたトラウマの意味で?」
SD(香織):「詳細は知らない…でも何かとても酷い目にあったと聞いたことがある」
まり子:「教頭先生、カツラなの?」
菜々子:「カツラくらいは、否定してもいいと思うの」
まり子:「なんだ教頭先生カツラじゃ無いんだ〜。よかった〜」
SD(香織):「派手に追い払おうとして猫が暴れても不味いわ。教頭先生に目撃されようものなら、幹事の先生の首が飛びかねない…良くても減俸は免れないわ」
菜々子:「そんなに怖い人なら、今私が言ったことはなかったことにして欲しいの」
SD(香織):「何とかできないかしら? うまくいったら、黙っててあげる。もちろんお礼はするわ」
まり子:「昔猫飼ってたけど、猫は自分で動くように仕向けないとダメよね〜。あ、そういえば私、朝ご飯の残りが鞄の中に……(がさごそ)」
ゲームの流れを復習しよう。Aの魔法陣第4版は、M*を受けた後に、大きく2段階のフェイズがある。作戦フェイズ、ロールプレイフェイズだ。
プレイヤーは最初に作戦を立てる。次に、作戦に従ってロールプレイを行っていく。
このとき、それぞれのフェイズで成功要素を提出する。成功要素のパワー値を使って、M*の難易度を削り切ればM*クリアだ。
SD:では作戦立案フェイズということでよろしいでしょうか。
まり子:はい。
菜々子:とりあえず朝ご飯の残りには期待してます。
まり子:それは……メシテロ的な意味で?
菜々子:まさかキャットフードが常食、とかはないですよね…?
まり子:朝は和食派ですね、「笑う○天使」の司城さんに倣って。
朝、目覚ましが電池切れで、いつもより遅く起きたため、朝ご飯の時間が取れず、朝食の、魚の焼き魚を半分だけ食べたところで時間切れに気付いて鞄に詰めて持ってきた、という事で(笑)。
SD:いいね、それはありそう(笑)
まり子:焼き魚を口にくわえて、「遅刻遅刻〜」でも良いですよ。
菜々子:魚なら、においで気を引きやすいのと、いずれ挿絵を描いたときにわかりやすい(笑)
まり子:リプレイを前提にしたロールプレイ。あざとい!(笑)
挿絵、順調に実装が遅れております。
菜々子:といいますか、においで気を引けないと、演台の上まで持ってかないといけないのでつらい。
…においで気を引けると、演台の下あたりの見えないところで済みそう。
まり子:菜々子さん、風的な物発生できないですか? もしくは、魚を投擲したあと回収するとか…釣りみたいに。
菜々子:舞台の奥にあるカーテンの裏から投擲します。勿論魚に紐は付ける。
まり子:おお、良いですね!
菜々子:今いる席から投げたら投げ釣りになっちゃうからなあ…
SD:なるほど。
まり子:では、まり子さんが魚を取り出して、菜々子さんがカーテン裏に潜んで投擲、講堂の外まで猫を釣り出す、でどうでしょう?
菜々子:そうですね。回収した後、始業式中はどうしましょう…教頭の挨拶中くらいは、外で食事していて頂きますか。
菜々子は戻らないといけないので、あまりにも食べるのが早い猫だと困りますが…
まり子:何食わぬ顔で菜々子さんはいつの間にか席に戻ってるわけですね。
菜々子:はい。…こんなところで端の席が役に立つとは思わなかった。
まり子:さすが、作戦ですね!
菜々子:偶然ですよ〜。端に決めたのは菜々子の性格です。
SD:え? そうなんだ。
てっきり、M*を予測しての作戦だとばかり思っていたよ。
次は、立案された作戦をSDが評価する。このとき、良い作戦だとそれだけで難易度が減るのだ。これを前提変換と言う。
SD:では成功要素の提出をもらうまえに、作戦の評価と前提変換だね。良い作戦、と思いますので難易度3割減。
もとが難易度32ですから、難易度は22に減ったものとします。
まり子:わーい〜。
菜々子:22なら普通に通せば。
SD:作戦に関係する成功要素を提出してください。
菜々子:では先にまり子さん、魚を出してください(笑)
SD:魚を出すことに関係する成功要素…なのかな?
まり子:ですね。さっきお話した内容を、成功要素に結びつけて宣言すればよいのですよね?
SD:普通に成功要素を提出するのでOKです。戦に関係していることを説明する必要があれば、説明をつけてください。この段階ではロールプレイは不要です。
まり子:了解です。【幸薄い(11)】ので、目覚ましが鳴らず、朝食が半分しか食べられなかったために、鞄に焼き魚の半身が入ってます。
SD:はい。了解です。…菜々子さん、どうですか。
菜々子:【忍者(14)】を使用して、他の人に気づかれずに魚を持って舞台裏に行き、気づかれずに魚でおびき寄せます。
SD:了解、受理しました。11+14=25。難易度は22ですので、22−25=−3。この時点で、M*は達成されました。
菜々子:ですねえ。
作戦フェイズだけで、ロールプレイフェイズに移らずにM*が達成された。
…こういうこともあるんだなあ。
SD:では、
SD(まり子):「これ使えないかな」
SD:と、まり子が持ってきていた焼き魚を提供する。
菜々子:多分まり子は、人がいいから気前よくあげちゃった、感じ?
まり子:そうですね。
菜々子:では、鞄からソレシア製サバイバルツールを出して、その中から釣針付きの釣り糸を使います。魚の口に釣針引っかけて、これでくいっと。
まり子:プロだ(笑)
SD:用意がよい…
菜々子:釣り糸なのでばれにくさ倍増(笑)
SD:菜々子が舞台裏側まで忍んで、焼き魚で猫の気を引く。
菜々子:「猫釣り☆ 猫釣り☆」
まり子:実は菜々子、猫好きですか?(笑)
SD(猫):「…にゃ…にゃ!」(魚に気がついた)
まり子:「私の……朝ご飯……」
SD:猫はすとっ、と演台を降り、焼き魚に近づいていきます。
SD(猫):「にゃー」
菜々子:猫の反応を見ながら、くいくいっと舞台裏まで。
SD:すすっと焼き魚が逃げます。
SD(猫):「にゃっ」
SD:ととっと猫が追いかけていきます。
SD(猫):「にゃ、にゃーーー(フェードアウト)」
SD:猫、舞台から退場。そこで会場から拍手が起きます。
まり子:「帰ってこないなぁ……始まっちゃうよ〜」
菜々子:猫釣り芸に拍手したわけではないですよね?
SD:もちろん、動く焼き魚とそれを追う猫は客席から丸見えです(笑)
まり子:(笑)
菜々子:うまく演台の影にしたかったのですが、まあ面白いからいいか(笑)
SD:教頭先生が「何?」って顔で客席を見ますが、猫はすでに舞台裏に釣り出されているので、それには気がつきません。
演台から舞台袖までの間は死角がないわけで、さすがに衆人環視の中だもの、客席にはバレるだろう(笑)
SD:菜々子は客席に戻るのかな?
菜々子:はい。ちょっと猫をなでなでしたら客席に戻ります。
まり子:まり子がキョロキョロしているうちに、いつの間にか席に着いてる感じですね。
菜々子:ちなみに釣針は魚から外して回収します。
SD:では、ちょうど菜々子が客席に戻ってきたところで、式が始まりました。
SD(司会):「それでは、○○年度、北遠野学園入学式ならびに、一学期始業式を始めます」
菜々子:「…あ、手を洗ってなかった」魚臭いのが、まり子の隣に(笑)
まり子:「朝ご飯のにおいがする……」
SD(香織):「二人とも、よくやってくれたわ。これで学園の平和が守られた」
SD:と、後ろからヒソヒソと囁かれました。
SD(香織):「あなたたち、いい腕ね。憶えておくわ」
まり子:「私の焼き魚、褒められちゃった〜」
菜々子:この時点で、菜々子は後ろの人が何ものか分かっているんですか?
SD:少なくとも香織側は菜々子たちのことはよく知らなかったようですね。
菜々子:菜々子は…ある程度は分かっているだろうなあ。多分。
SD:で、始業式の内容ですが…
まり子:はい。
SD:教頭が眠くなる話したり、校長が眠くなる話をしたり…
まり子:テンプレですね(笑)
SD:はっと気がついたら新入生総代が挨拶してたりしますが、これはまた別の話ということで割愛しますね。
菜々子:校歌、斉唱!「○〜が〜」
まり子:(笑)
それは「HisC○ool! セ○ガール」のセ○ガガ学園校歌や!
菜々子:…話を進めてください。
SD:一団で教室に戻り、仮の席で着席となります。どんな感じに座りますかね。
菜々子:菜々子は手を洗ってきたので今度は遅れます。空いている席しかない。
まり子:まり子は背が低いので出来れば前の方ですね、前から二番目くらい。
SD:ああ。…最前列って空くよね。(邪笑)
菜々子:まあそうですよね。
まり子:(笑)「ここ、あいてるよ〜」(曇り無き笑顔で自分の前の席を指す)
菜々子:微妙に恥ずかしそうな顔をして、黙ってそこに座ります。
SD:香織は…どこかなあ。どこだと思います?
菜々子:教壇のど真ん前?
まり子:まり子の隣に、どかっと座るのでは? 当然みたいな顔で(笑)
SD:(笑)ではそれで。
菜々子:もうちょっと恥ずかしそうな顔をする。
SD:で、香織の後ろに長身の子が座ります。鞘に収まった長刀を隠そうともしないですね。
まり子:マジですか(笑)
菜々子:香織の後ろですか。
SD:保護者は後ろに座るものでしょう。
まり子:(笑)
SD:香織と何か話してる。
まり子:「(剣道部かな?)」
菜々子:聞き耳たてていい?(笑)
SD:香織に敬語使ってるので、実際に警護を兼ねてるだろうことが推察されます。
…このNPCは、香織の側近的ポジションの子である。今回とくに関係する予定はないのだけれどもね…詳細はアフターセッションで。
菜々子:こちらもこの間の時間を使おう。後ろを向いて、「さっきは…助かった。ありがとう」
まり子:「こちらこそ〜。 格好良かったわ〜! 釣り、得意なのね〜」
菜々子:「別に…釣りはたまたまだと思う」
まり子:「あ、自己紹介まだだったわね。私、恩田まり子。焼き魚は得意なの! あなたは?」(焼き魚の腕のことを聞いてるわけじゃないですよ?(笑))
菜々子:「菜々子。風祭…菜々子」
まり子:「じゃあ、ナナちゃんね。よろしくね〜」
菜々子:「ご飯、なくなっちゃったけど…大丈夫?」
まり子:「いいの、慣れてるから……」(寂しげに横を向く)
菜々子:「はい」(と言いながら直径数cmの球状のものをいくつか渡す)
まり子:「これ、なあに?」
菜々子:「兵糧丸。一応忍者が食料として持参していたという説があるけど、実際に作ってみたら大変。量産できない」
まり子:(笑)
SD:ソレシア忍者…(笑)何味なんだろう。
菜々子:魔女の鍋並みにいろんなものてんこ盛りにしていたような…魔女ほど材料は怪しくないですが。
SD:そんな話をしているところで、ガラリっと教室の前側のドアが開く。
まり子:(兵糧丸を喉に詰まらせる)
SD:ドアを開けたのは、茶色の長髪を後ろ1つにまとめた、モデル体型の美女。やや眠そうに、火のついていないたばこのようなものを咥えている。手には黒い出席簿を持っている。
菜々子:…禁煙なんとか?
SD(教師):「おらー静かにー! お前ら席につけー」
菜々子:前に向き直ります。
まり子:先生、レディース系(笑) 兵糧丸をなんとか飲み下します。
SD(教師):「はい、きりーつ!」「礼!」「着席!」
SD:…とお決まりのことを済ませると、黒板に向いてかかかかかっと「灰錐有利香」と名前を書きます。
名前は、オンラインのジェネレータを利用させてもらった。最近は便利だねえ。
SD(灰錐):「今年1年、このクラスを受け持つことになった灰錐だ。よろしくなー」
まり子:はいぎり ゆりか 先生ですね?
SD:かいきり、と読みます。
菜々子:確かにインパクトあって覚えやすい。実際にはいそうにないけど…
SD:ちなみに成功要素はこんなです。(「社会人ゲーム」で作成)
Aの魔法陣(第4版)・間違った社員教育 キャラクターシート | ||
---|---|---|
名 前 | 灰錐 有利香(かいきり ゆりか) | |
設 定 |
まり子、菜々子、香織の高校2年時の担任。 |
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成功要素 |
【不良(11)】 【ナイスプロポーション(12)】 【家族思い(13)】 【酒乱(14)】 【恋愛(15)】 |
まり子:酒乱(笑)
菜々子:この場合の恋愛って何なんでしょう。技能?
SD:趣味の欄だよ。
菜々子:趣味が恋愛! 武○沙織ですか。
SD(灰錐):「今日はいい天気だなあ。絶好の花見日和じゃないか」
菜々子:そして席について一言目が花見日和…
まり子:また強烈な先生が(笑)
菜々子:よくこのお嬢様学校で首がつながってるなあ。
SD(灰錐):「私の受け持つクラスでは、必ず最初に花見って決まってるんだ。というわけで、今日はこの後、花見ー」
まり子:問答無用だ(笑)
菜々子:素で「お前ら花散らすのはまだ早いぞ〜」とか言ってきそうだ…
まり子:「え、え?(展開について行けてない)」
SD(灰錐):「…なんだが、問題があってな。いつも使ってた場所を使うのが、ちょっと面倒になった。…ったく、あれだけ痕跡を残すなって言ったのにあいつら…」
菜々子:ついでに言うと、大河早瀬といい友達になれそうだ。
まり子:ああ、確かに(笑)
SD(灰錐):「というわけで、今から、花見対策委員を2名決める」
まり子:対策て(笑)
SD(灰錐):「(ぱっと見渡して、数秒とかからず)お前とお前」
SD:というわけであなたたちがご指名です。
まり子:「え、わた、そ…そんな〜」
菜々子:暴力団対策担当みたいなもんですかね(笑)
SD(灰錐):「場所を教えるから、なんとかしてこい」
菜々子:菜々子は黙って下向いてます。
SD(灰錐):「その間に配るもんとかいろいろあるから済ませておく。1時間な」
まり子:「1時間なんて……無理ですよぉ〜」
SD(灰錐):「あー、まあ、多少の誤差は構わんぞー。買い出しもあるしな。…ほい、行った行った」
まり子:わたわたと教室から放り出されるんですね。
SD(香織):「新学期早々、ついてないわねー」
新担任の横暴によって花見対策委員に任命されてしまった、まり子と菜々子。
果たして、任務を無事果たすことができるのか? それとも…!
後編へ続く!