Aの魔法陣・間違った社員教育リプレイ
第25話
文化系部活の物置ってどうしてモノが貯まるんですかね
「片す」って、「片付ける」って意味ね。
…ああ、歳とったなあ…(しみじみ)
メンバー各自、多忙な日々を暮らす中で。前回プレイから、だいぶ日が経った。
しかし、いつまでも断セッションできるはずもなく…
凛々子/まり子のプレイヤー:今度の連休付近、1週間ちかく一人暮らしになるのですが、TRPGを久しぶりにやりたいという思いが…
早瀬/菜々子のプレイヤー:うちも連休中、夜は大丈夫ですね。
前回SD:ひさびさにやりたいですね。スケジュール、大丈夫そうです。
凛々子/まり子のプレイヤー:今度はSDやりますよ。
前回SD→志真のプレイヤー:はーい。
凛々子/まり子のプレイヤー→SD:「間違った社員教育」(社会人チーム)の方ならノリで出来ますけれど、「間違った英才教育」(高校生チーム)の方は、学校の規模とかを多少すりあわせて置かないとですね。
志真のプレイヤー:私はどちらでもよいですよう。
SD:当日までにネタ出し(≒妄想)して行きましょう〜。
早瀬/菜々子のプレイヤー:(志真のプレイヤー)さん、本当に社員教育の方でも大丈夫なんだろうか(本業忙しそうで心配)。
一期一会の人脈で回して見せましょプロジェクトとか、青い大空に青天井の予算とか…(歌詞です)そういう話を聞いて「うきょ〜、やめてくれ〜!」とか…
志真のプレイヤー:だいじょぶだいじょぶ(笑)
早瀬/菜々子のプレイヤー:逆に英才教育の方は、某ゲームのおかげで女子高生がスナイパーライフル撃つ絵はよく見ているのですが、反面、普通にHEAT弾(とても怖い弾だよ)撃ち込んで、主に服の方にダメージが行く演出が脳内に浮かんでしまうという弊害も…
PS Vitaで遊べるTPSらしいよ。
女の子がどんどん夏向けの服装になるゲームなんだってさ! 涼しげでいいね!
TPSなのに萌えと非殺、なのが「間違った社員教育」ゲーム版に通じるところがある…と被告は述べており…
SD:そういう学校じゃないですから!(笑)
早瀬/菜々子のプレイヤー:わかってますわかってます(笑)
ここからセッション当日までの間、和気あいあい・喧々諤々のブレインストーミングが行われ、最終的に「間違った英才教育」サイドで行くこととなった。
北遠野重工に謎の建物の建設記録が…とか地図に載ってない島が…とか、資材発注システムが炎上!とか物騒なネタも出てきたが、それはまた別の機会に語られる冒険、かもしれない。
そして当日。
SD:ばんわ〜。
志真のプレイヤー:ばんわー。よく寝ました。(直前に発熱してた)普通に寝不足だったのかしらねー。
SD:寝不足ですと、色々不調になりますよね。
早瀬/菜々子のプレイヤー→菜々子:今着せないでいつ着せる!
SD:大丈夫、可能です! 任せて下さい。
さて、久しぶりなので、手順の確認を兼ねて、アジェンダ(笑)を。
■1.問題の発表、解釈(M*発表→作戦会議)…10〜20分
■2.作戦フェイズ(作戦発表&ロールプレイ→成功要素提出)…20分
■3.前提変換フェイズ(■2の判定)…5分
■4.RPフェイズ(ロールプレイ)…10〜20分
■5.RP解説フェイズ(■4の種明かし→成功要素提出)…10〜20分
■6.RP処理フェイズ(■5の判定)…5分
■7.ダイスロールフェイズ…5分
■8.解決フェイズ(オチ)…10分
合計 75分〜105分 くらいを見込んでいます。
時間管理大事!(笑)
いやあ。本業でもこのくらいかっちりと会議を進めてみたいものだ。
ルールや公式リプレイを見る限り、作戦発表段階ではロールプレイ不要なのだが、すでにこれまでご覧頂いている通り、我々はロールプレイをちょいちょい挟むほうがやりやすいので、このようになっている。
SD:今回キャラクタ作成とかは無しなので、こんな所でしょうか。
お題ですが…皆様異存なければ(ブレインストーミング結果のリストを見ながら)
『西洋茶道部で出た不要なモノを欲しい人に届ける、借り物競走ならぬ、クロネコ競争』
で行こうかと思います。
志真のプレイヤー:(前回NPCだったキャラクターから誰を使うかで悩み中)
うーん。香織じゃないほうがやりやすいのかなあ。
SD:カンナさんでも良いですよ。
志真のプレイヤー:ふむふむ。キャラクターシートとつきあわせて考えてみよう。(しばし考えて)
志真のプレイヤー→香織:香織でやります。…解決のイメージはありませんが(笑)
SD:わかりました。では、イントロいきます。
まり子の所属する西洋茶道部で、大掃除をすると、不要なものが沢山(納屋1つ分)出てきた。
空の紅茶缶とか、重厚な古い椅子、年代物の銃(?)などなど。
まり子曰く…
「先輩方は捨てるつもりらしいんだけど、捨てちゃうのはもったいないと思うの。
必要な人に届けてあげたいなぁ。
私はよくわかんないけど、あんてぃーく? とかあると思うの。
二人ともそう言うの詳しそうだから、協力してほしいな!」
SD:…という流れで、なんか良いものを発掘して、再活用して頂きたく。
場所は、西洋茶道部の倉庫。茶道部に隣接する部屋ですね。家庭科準備室とかをイメージして頂ければ。
菜々子:家庭科準備室が倉庫一つ分以上…。…生徒全員に冷めてない紅茶を出せそうだ。
香織:「わかったわ。協力する。
(心の声で)姉さんが家を発たれたあの日におっしゃった『真に素晴らしいもの』…
あれからずいぶん探しているけれど、痕跡すら見つからない…
何かの符牒? いや、これだけ歴史と伝統のある由緒正しい学校ですもの。
まずは古くから伝わる骨董や古文書の線から探る線は、そう間違っていないはず。
西洋茶道部の古道具の中ならば、ひょっとしたら手がかりがあるかもしれないわ」
SD(まり子):「(扉をぎぎ〜と空けながら)あ、そうだ。
ついでに二人にやって欲しいことがもう一つあってね。
このメイド服なんだけど、背の高い先輩が卒業しちゃって、着られる人がいないの。
菜々ちゃん着てみてくれない?」
菜々子:「もしかして…この倉庫、メイド服着用必須? …まさかヘルメットも着用必須で、1m上るのにも梯子か踏み台が必須だったりするところ?」
SD(まり子):「(構わず)あと、香織ちゃん、この重厚な椅子に腰掛けて、部で一番高いティーカップ持ってみて! で、菜々ちゃんに香織ちゃんの隣に立ってもらうと…」
香織:言われるままに腰掛けてティーカップを構えますが、目が泳いでいます(笑)
なんか怪しいものはないかなー。
SD(まり子):「わぁ〜、似合う! 絵に描いたような、お嬢様とメイドさんね!
写真に収めて、学園祭の展示に…(パシャ)」
菜々子:「…まり子の趣味か。メイド服を着たからと言って、勝手に西洋茶道部に入部させるのは無しにしてほしいものだ」
SD(まり子):「入部はしなくていいから、学園祭の助っ人に来て欲しいな。きっと大人気よ〜?」
SD:我はこれより、M*から始まるゲームの目的を記述する。
M*:西洋茶道部で出てきた不要なモノを、(まり子が)納得する形で処理すべし 難易度52
菜々子:そうか、まり子が納得する形で、か。
SD:そうなりますね。「みんなが納得する形」にしようかとも思ったんですが、曖昧になりそうなので…(汗)
流れとしては、西洋茶道部で出た不要なモノを、まり子が納得する形で処理する目的で、
①不要なモノを(PLが)決める
②処理
③まり子納得
という3つの段階を踏みます。
香織:なるほど。
菜々子:①こんなところに大量のアヘンが!
②燃やすとまずいので石灰と水で。あと押収した商人には補償として同額のお茶を
③イギリス納得せずアヘン戦争
…こーゆーことばかり考えていると本番シナリオのネタが…
SD:(笑顔で)それでは、作戦会議をお願いします。
あと10分くらいで、■2.作戦フェイズ に入ります。
不要なモノ探しお願いしますね。
不要なモノを決めたら、それが西洋茶道部に持ち込まれた歴史と、不要になった経緯について、説明してもらいますのでそのつもりで。
もしご自分で決められないようでしたら、某オークションサイトのアンティークカテゴリーからサイコロで選択いただきます(笑)
香織:(吹いた)
SD:サイコロ振って、フィギュアとかテレカが出たらどうしよう…(笑)
SD(まり子):「(香織ちゃん真剣に見てる、きっと目利き中なんだわ)」
香織:「(これが真に素晴らしきものなのか…うーん。これ自体はどうみてもただのタワシだわ…)」
菜々子のプレイヤー(まり子):「(菜々ちゃんも真剣そうだけど、…もとからそういう目つきなんだわ)」
SD:(笑)心の声が面白すぎる(笑)
菜々子:…絵的には…
SD:がらくたの山をウロウロする3人娘という、とても地味な(笑)
SD(まり子):「このパラソルはね〜。昔これを片手に持ってフワフワ空からやってきた大先輩が……」
香織:「(パラソルを開いてかざして、ゆすってみたりしている。目が真剣)」
SD:香織さん、パラソルで飛んでいきそうな。志真さんのバルーンに対抗?(笑)
メ〇ー・ポピンズかい!(誰も突っ込まないので)
各自、作戦(不要なモノ設定)検討中。
香織:具体的処理能力にはぱっとしない香織なので、基本的には、生徒会役員としてのコネで全体に声をかけるだろうし、策士なので事前に「○○がない」と調べさせる位のことは、やりそうです。
菜々子:何故西洋茶道部にあるか…ですか。どうしよう。
SD:他の部から持ち込まれとか、部員が帝王学専攻だったとか護衛専攻だったとかでも、何でもありです。設定、決めてませんしね(笑)
菜々子:ん〜…まあいいか〜…思いつかないときは思いつかない。
まり子納得しろ(←それは駄目)。
SD:(笑)
菜々子:…ということで決めました。サイコロは振りません。
髪留め、ですね。
SD:ほぅ。
菜々子:あとの設定との整合次第で詳細は変えてもいいのですが、今イメージしているのは、漆塗り金蒔絵の髪留め。
こんなものが不要品になるのが北遠野学園(笑)
SD:…ですよね(笑)。こんなものが不用品になるという。
菜々子:まあ、普通なら、高校生にはちょっと…という感はあります。
SD:香織さんは如何ですか?
香織:うーん。思いつかなくてねー…サイコロしてみましょう。
大カテゴリのランダム選択から。
(ころころ)6。…
「テレカ、フィギュア、ミリタリー、絵画工芸品レンタル」
うわ、いきなり不穏(笑)
SD:フラグだったとは(笑)
菜々子:お代官様に上納するための京人形…ってそれ人形でもないから!(待て)
香織:小カテゴリのランダム選択。(ころころ)4…
「絵画工芸品レンタル」
SD:なんとか事なきを得ましたね(笑)
香織:中身の具体的な絞り込みは無しかあ。
SD:さらにサイコロ振りますか?
香織:いや、選びます。…絵画にしよう。
(一つ例を選んで)掛け軸タイプの、骨董っぽい絵にしましょう。
菜々子:なるほど。
SD:了解です! 作戦会議終了ですね。
菜々子が見つくろった「不要なモノ」は「漆塗り金蒔絵の髪留め」。
香織が選んだのは「骨董っぽい、掛け軸の絵」となった。
二人はこれを、どんな風に処分…を進めるのかな?
SD:では■2.作戦フェイズに移ります。
作戦の発表とロールプレイ(+不要品の設定開示?) をお願いします。
どちらから行きます?
香織:提出内容を作成(執筆)中ですー。
菜々子:なら、先に行きましょうか。
SD:お願いします〜。
SD(まり子):「わ、菜々ちゃんきれいな髪留めを見つけたね」
菜々子:「確かに綺麗だが…(自分でつけてみる)似合うか?」
ここで似合うと言ったら、この時点でシナリオ成功とかいう突っ込みはなしで(笑)
香織:M*完!(笑)
SD:そうなっちゃいますね(笑)
SD(まり子):「(無言でカメラパシャ!)」
菜々子:「昔に、こういうのが流行ったのか…それとも似合う人がいるのか…
…ん?…これもう少し調べてもいいか? 虫眼鏡が要る」
ロールプレイ省略しますが、要するに、模様の中に小さく家紋が入っています。
SD:おお、なるほど。普通にドラマの探偵ものっぽい!(笑)
菜々子:「見覚えがあるような気がするが…見覚えがあるとするとクラスの中か」
ということで作戦。
SD:はい。
菜々子:更衣室で着替え中に、クラスメイトの持ち物に同じ家紋がないか確認する!
女の子じゃないとできないぞ!(爆)
別に盗んだりはしないので念のため。
SD:ひどい!(爆笑)
香織:うへえ!(笑)
SD:予想の斜め下でした(笑)
いや、斜め上なのか? とにかくベクトルが…(笑)
菜々子:ちなみにあとでもう一発、斜めに行く予定。
ただ、その先がどうなるかが読めてない。
とりあえず、成功要素は【忍者(14)】行きます。
SD:はい、菜々子さんの作戦フェイズ了解です。
次は、香織さんどうぞ〜
香織:凄いなー。菜々子のは私と真逆だねー。
まず、確認します。この学校に同好会設定を増やしてもいいんでしょうか。
SD:良いと思います。普通にあると思いますし。
菜々子:まあある意味、それが今回のシナリオの目的でもあるようですから…。
香織:では…まずは、残りの全部を生徒会で引き受けます(一端、香織が全品精査する都合があるので)。その上で、テレビの鑑定番組が大好きな学生たちで結成された超マイナーな「なんでも骨董団」があるのを知っているので、そこにまるっと預けて校内オークションをやらせる腹です。
菜々子:ほう。
SD:おお。
香織:一品チョイスした掛け軸については、
「ううむ…私には全然! 鑑別できないけど…いかにも古くてそれっぽいわ…」
SD:それっぽい(笑)
香織:これを、その同好会への手土産に使うつもりです。以上!
菜々子:ある意味、「残り全ての品物」選択したような感じですね。
香織:ということで、成功要素は【生徒会役員(14)】を提出します。
菜々子:なるほどねえ。
SD:講堂とかでやるんでしょうね、なんでも骨董団 in 北遠野学園。面白いです!
なんでも骨董団の設定、これから活用して行けそうですね(笑)
菜々子:骨董のネタなら、学園内でも学生の家でもいくらでもありそうですしね。
SD:方向は真逆でしたが(邪道?と王道)、どちらも面白い作戦です(笑)
菜々子:どちらも斜め方向ではあるような。
SD:前提変換により、難易度3割減として、52→36としますね。
成功要素についてですが、【忍者(14)】、【生徒会役員(14)】ともに受理しました。作戦にダイレクトにリンクしてますしね。
難易度は14ずつ削れて、36−14−14=8。残り難易度8となります。
…ええ〜? もうクリアしたも同然…(汗)
皆さん、さすがです。
香織:ありがとうございます。
菜々子:これならこのあとコケても大丈夫!
SD:まぁそういう考え方も(笑)
では、これにて■3.前提変換フェイズまで完了です。
SD:■4.RPフェイズ(ロールプレイ)に移りますね。
菜々子:はい。
SD:次はどっちから行きます?
香織:またしても準備中なうです。
菜々子:成功要素で何を出すかな…(悩んでいる)
準備の間をつなぐ(笑)ことが目的のロールプレイ開始。
SD(まり子):「なんでも骨董団……聞いたことがあるような、無いような。
どこで活動しているのかなぁ」
菜々子:「(ぼそ)何でも骨董扱いにして高く売りつけるとか」
香織:「旧棟の1階、北面の奥なの。出来てそんなに経ってないんだけどね」
SD(まり子):「さすが生徒会役員ね〜 香織ちゃんありがと〜。
感謝の印に、この空いたスペースの壁に二人の肖像画を飾っておくね!
さっきの写真(お嬢様とメイド)がいいかなぁ」
菜々子:「それ、どう見ても既定路線にしか見えない。
先週かかっていた絵がすでに処分品の中に入っていた…」
SD(まり子):「ん〜 じゃあ次はお嬢様とメイドを逆にして写真を撮るとか…」
菜々子:「そこは部員のまり子が入るところだろう」
SD(まり子):「じゃあダブルメイドね〜!」
菜々子:はじめて会ったその日から、メイド服着せたくてしょうがなかったのではないか?
まり子さんは。
香織:「(ハッっと気が付いて)ちょっっっっと待って!
念のためその髪留め、改めさせてもらっていいかしら」
菜々子:「これ?」
香織:「(念のためしげしげと確認…ふぅむ…特段、真に素晴らしきもの、の手がかりらしくはない…と)」
我ながら、言っていることがおかしい…
キャラクターとしては全品検査が目的なので、いちおう全部に目は通さないとなのです。
菜々子:そういうことか。路線修正かと思って、ちょっと焦った(笑)
SD:素晴らしきものの手がかりだと、ニュータ〇プっぽく頭に稲妻が走るんでしょうか(笑)
香織:ところで香織がまり子を呼ぶときの呼称は、ちゃん付けかな、さん付けかな。
あるいは呼び捨て?
SD:呼び捨ても捨てがたいですね。
菜々子:そこまで偉そうにするかどうか、かな。
香織:逆はちゃんづけか。
SD:そうですね。
香織:ではいったんそろえましょう。
「…というわけなので…まり子ちゃん、その髪止め以外は私に任せて。
悪いようにはしないから」
と手をぎゅっと握って…
SD(まり子):「もちろん良いよ〜 香織ちゃんに任せるよ!」
菜々子:いきなりハートフルな展開だな。
香織:本音ではないあたりがアレですね。
…さて、準備できました。どうします?
菜々子:あ、私も行けますが、お先にどうぞ。
SD:りょーかいデス。では、香織さんからどーぞ。
香織:では、旧棟の1階、奥の、北面の部室に向かいます。
「(なんでも骨董団・部室のドアを勢いよくがらりと開け放ち)
Hey, girls! 鑑定の時間よ! (ポーズをびしっと決める香織)」
これ、女子高生宇宙〇賊さんのアレ「海〇の時間だ!」のイントネーションでひとつお願いします。
菜々子:そう来たか。
SD:面白すぎる(笑)
香織:薄暗い部室に対し逆光。香織の背後には今回のお題である廃品の山。
…その15分前からせっせと、部室の前に全部の廃品をうずたかく積み上げる地道な作業が行われた成果である。
菜々子:え、そんなテキストまで準備してたの?
香織:久しぶりに目にする陽の光を浴びて、目がくらむ部員達。
「なんでも骨董団のみんな!
『鑑定する骨董がない』、『鑑定する骨董が欲しい』、
『鑑定する骨董を買う予算が欲しい』と怨嗟の声を上げる時代はもう終わりよ!
(廃品の山を指す)お宝の山を持ってきたわ!…
これで鑑定の練習し放題!
し・か・も? 来月から生徒会でチャリティバザーを開催することにしたわ。
入札形式で落札価格の9割は寄付するけど1割は部費に還元しちゃう!…
そして、これを見て! (掛け軸を掲げる)
この見るからに由緒正しそうな掛け軸!
このネタを使えば、間違いなくあの有名な鑑定番組に取りあげられるわ。
たとえこの掛け軸の真贋がどうであっても、あなたの大好きな○○先生や××先生のサインをもらうチャンスが…
協力してもらえるなら、この掛け軸も差し上げちゃう! どう!?」
SD:なるほど〜(笑)
香織:…ということで【策士(13)】を提出したします。(了)
SD:最後に、口元アップの「フッ」のカットは必要ですか?(笑)
香織:イイネ! ではそれで。
菜々子:これは、香織自身も台本用意してたな〜。
香織:事前に、必死に推敲して暗記したに違いない。
菜々子:数日間、自宅の部屋で「Hey, girls!」ってやってたんだろうな〜。
SD:帝王学専攻ですもんね、アジテーションもプロモーションもお手の物ですよね!
香織:見習いですので、練習が必要です(笑)
香織はね…憧れを努力で埋めようとするタイプなので、きっと天性の帝王ではないのですよ。
今回リプレイ編集してて思ったけど、最後の「フッ」は、やっぱり「練習通りできた!」の喜びだと思う。
SD:そういえば、香織さんって生徒会書記? 生徒会長?
菜々子:設定ですと「生徒会役員?」くらいのところでしたっけ。
香織:決めてなかったみたいなんですよね。会長なのかなあ。
でも学年的にはどうでしたっけ。若くない?
SD:ま、今回は決めなくても話に支障ないですけれどね。
学年は高校2年生なので、会長でもおかしくはないですね。
菜々子:一般的には会長3年生かなあ。
SD:一般的にはそうですよね。
菜々子:3年生が受験専念なら2年? 私の出身校は2年だったような気が。
SD:進学校だとそのパターンですね。うちもそうでした。
香織:では、会長かなあ。
ツインテールな生徒会長というと今の時代、超カリスマが君臨されているので差別化を頑張らないと。
覚悟して妹キャラ成分を推していかねば。
SD:了解です。
菜々子:続いて、行きます…とはいってもこんな事前テキストは一切無いですが…
香織:ロールプレイお付き合いします、大丈夫!
菜々子:では皆さんお待たせ、挿絵書く方は引きの絵だと人が多くて大変だぞ! の更衣室。
SD:(笑)
菜々子:「家紋が書いてあるものというと…同じアクセサリーの類かな…」
香織:家紋かあ。
菜々子:「流石に1回でクラス全員は調べられない。1回で数人ずつ…長期戦だな…」
その日から更衣室の中で目が泳ぎまくる菜々子さん…なのですが(笑)
SD:怪しい(笑)
菜々子:そこは鍛えられている? ので、いろんなところをちらっ、ちらっと。
SD:やっぱり怪しい(笑)
菜々子:ちなみにいろんなところがどこかは誤解禁止。
SD:大丈夫デス!
菜々子:まあでも、このご時世、家紋付きのナントカを持ち歩いている人って、そういないわけで……たまに持っていても六文銭とか、葵のご紋とか(笑)
SD:歴女でしょうか?(笑)
菜々子:「この学園なら、あるいは徳川宗家の…いやいや、そもそも違うんだから調べても意味が無い」
菜々子さん真面目です。
SD:クールな顔してグルグル悩んでるんですね、かわいい(笑)
香織:更衣室でおかしくなっているわけではない…と。
(カンナさんがロッカーの影からそっと見ている)
SD:カンナさん登場!(笑) 宿題クリアですね(笑)
香織:つい挙動不審者に目が行ってしまう、発見家政婦体質なカンナさん。
菜々子のプレイヤー(カンナ):「風祭さんってそういう趣味が…わくわく」
SD:目を輝かせてそう(笑)
菜々子:…ですが、なかなかモノが出てこないので色々すっ飛ばして、ある日あるものに目が留まる。
香織:ふむふむ。
菜々子:「そうか、そもそも家紋だから、和のものを探すべきだったのか!」
というわけで、見つけたものは、宍尾莉瑛の薙刀。
薙刀の刃を止めている金物に、家紋が彫金で入っていた、と。
SD(まり子):「宍尾さんの家紋かぁ。なんでうちの部室にあったんだろうね〜」
菜々子:「そもそも、髪留めを使うイメージがなかった」
香織:「彼女、ご家族のこととか話さないのよね」
菜々子:提出成功要素は【現実家(13)】です。
おかしい、男の子ならみんな憧れる更衣室シーンなのに…
挿絵! 挿絵はまだか!(叫べば叫ぶほど自殺コース)
菜々子:ここから先は、解説フェイズに回します? あるいはここで莉瑛さんに直撃します?
SD:直撃でお願いします〜。解説に近いところまでここでやる感じで。
菜々子:問題は莉瑛のキャラがよく分からないので…勝手にやるか、ト書きで済ませるかどっちかになります。
香織:彼女の設定は私も特段になにか用意しているわけではないので、ト書きで行って設定膨らませて終了でもOKですよ。
菜々子:実はこの人も、菜々子及び先生とかぶらないキャラを考えるのがちょっと大変で…
香織:クール・お姉さん系だから、そうかー。
菜々子:菜々子ほど無口じゃないけど、真面目な人ということでちょっとやってみますか。合わなければ修正で。
香織:ちゃんとしたお姉さんって線ね。
SD:ガ○パン、サ○ダースのナ○ミとプ○ウダのノ○ナの違いみたいな?
菜々子:莉瑛のイメージは、ノ○ナなんですよね。
菜々子は冷○麻子+ナ○ミっぽくなってる。
SD:ちょうどいいキャラ分けですね。
菜々子のプレイヤー(莉瑛):「何か用ですか?」
菜々子:「…これ。(ぬっと髪留めを出す)」
菜々子のプレイヤー(莉瑛):「これ、と言われても…」
菜々子:「(虫眼鏡を出して)よく見て。ここに家紋が入ってる」
菜々子のプレイヤー(莉瑛):「ん、確かにこれは宍尾家の家紋。…あなた、これをどこで?」
菜々子:「西洋茶道部の部室。気がつかなかったら捨てられていた」
菜々子のプレイヤー(莉瑛):「わかった。家にかえって調べてみる。…これ、預かっていい?」
菜々子:「預かるも何も、もともと莉瑛のもの。…ほら、似合ってる」
…と、莉瑛に髪留めをつける菜々子さんでした。
香織:いい話。
菜々子:あとはト書きで。
莉瑛のお母様が在学中、あの部室でお茶を飲んだときに、髪が邪魔になるから持ってきて留めたらしいです。
香織:なるほど…!
菜々子:だけど、このお母様も莉瑛も、武門の方で、あまり見た目を気にしないので、実用目的の留める役割を終えたら、あとは置きっ放しで忘れてしまった、と。
SD:おお〜いいですね。歴史秘話的な。
香織:…んむむ、髪留めできるようなキャラクターデザインが要るのね。
SD:そうなりますね(笑)
菜々子:あ〜莉瑛さんは、普段とトレーニング時で髪型変える、なんて手はあるかもですね。
そして菜々子さんがギャップ萌え方向に特化しつつあるのはちょっと気になりますが…
いいのか? そのうちネタ尽きるぞ?
SD:心配はそこですか(笑)
なるほど、菜々子さん、そういう…ややクーデレなイメージなのかぁ。イイネ!
ポリゴンなゲームキャラクター生成画面で菜々子さんのイメージ見せてもらったけど、可愛かったなあ。
そのまま掲載は権利関係アウトだろうから、何か考えよう…
SD:RPフェイズは終了でよろしいですか?
菜々子:はい。
SD:了解です〜。いい話でした。
それでは、■5.RP解説フェイズ です。
解説お願いします〜。香織さんからで!
香織:えっと…
大量の廃品…じゃなかった、骨董を捌いてもらうべく、説得するために掛け軸をダシにするところで、なけなしの【策士(13)】としての知恵を絞った次第です。
SD:了解デス! 菜々子さんも1行くらいで、成功要素提出の理由を頂ければ。
菜々子:はい。
もとが髪留めだからといってアクセサリーにこだわるのではなく、そもそも家紋があるものって何なのか? というところから薙刀に行き着くところに【現実家(13)】。
…ここが苦しいけど、話に落ちがついたからいいや(笑)
SD:ああ、なるほど(笑)
お二方とも受理しました。■6.RP処理フェイズ 行きます〜。
菜々子:はい。
SD:香織さんの【策士(13)】…うまい採用です。
不要品全部持っていって下さって、まり子は大助かりです(笑)
菜々子:確かに。
SD:ついでに、使い勝手の良い同好会まで用意して頂きまして感謝ですね(笑)
香織:うへえ。設定はもうすこしひねりをつけたい気もしましたが、無理でした(苦笑)
ありがとうございます。
SD:菜々子さんの【現実家(13)】…普通採用です。
結構苦しいかと思ったのですが、ぐいっとねじ曲げて、話のオチにはガッチリ合ったので採用とさせて頂きます!
香織:なるほど。
菜々子:ありがとうございます〜。
ここは無理矢理や不採用も覚悟でした。
SD:解説フェイズを聞くまでは「??」だったのですが、解説フェイズで思わず「なるほど!」と(笑)
…と言うわけで、元の難易度8からどれだけ削れるかというと…
8−13×1.5−13=−24。オーバーキルですね(笑)
菜々子:うん、不採用でも実はなんとかなっていた(笑)
SD:成功要素としては【忍者(13)】の方だとバッチリでしたよね。
菜々子:同じ要素は2度は使えないので…。
他に、莉瑛と話すきっかけを作るために【護衛専攻(11)】も考えたのですが、あまり無理矢理度は変わらないなあ、と。
SD:そうですね〜。ロールプレイは、なんかほっこりしちゃいました。
ざっくりオーバーキル!
いやいや…できすぎ、できすぎ。
SD:さて最後、■8.解決フェイズ です〜。
もう解決しているのですけど(笑)
菜々子:はいはい。
SD(まり子):「もう二人には感謝してもしきれないよ〜、本当にありがと!」
菜々子:「主に香織の方だろう。ほとんど香織と鑑定団部員がやったようなものだ」
香織:「気にすることはないわ。こちらこそありがとう。
これでまたひとつ、同好会が救われたわ。
(真にすばらしきもの、手がかりは見つからなかったけれど…)」
菜々子:だがこれが最後の倉庫とは思えない。
SD(まり子):「それでね、なんでも骨董団さんから、いい額縁をもらったから」
菜々子:「悪い、ちょっと用事を思い出した(と去ろうとする)」
SD(まり子):「感謝の印に、絵画研究会に、肖像画を描いてもらったの!…
ほら、『香織お嬢さまに率いられる骨董団』と『菜々子メイドと莉瑛さんwith髪飾り』って…」
香織:率いられちゃうのか…
菜々子:莉瑛さんもメイド服でお願いします(笑)
SD:歴代校長の肖像画みたいな感じで、天井付近に飾られましたとさ。
香織:レンブラントっぽく光指すほうを指さす香織と、背後でさまざまな古道具を抱えて同じ方角を見上げる部員達…
菜々子:宗教画かよ!(笑)
SD:それ、いいですね(笑)
香織:『夜警』がいちばん有名ですよね。『夜警』の、修復前がかなり暗いんですよね。
SD:そうなんですか〜。イメージ了解です。
香織:なお部員達は「これであと5年は戦える…」などと意味不明なことをつぶやいており…
菜々子:「お前ら留年するつもりか(ぼそ)」
SD:部員にとっては、リアル女神様だと思いますネ(笑)香織さん。
神さまマリア様香織様くらいの勢いで(笑)
菜々子:これで一つ勢力圏ができましたね!
SD:菜々子さんと莉瑛さんは、「アダムの創造」のイメージで髪留めを…ミケランジェロ風。
菜々子:絵画研究会、ノリノリだ。
SD:多分、まり子の大げさな説明を聞いて、想像だけで書いたものと思われます(笑)
…と、そんな感じのオチで宜しいでしょうか?
香織:素晴らしい。ちゃんと落ちてよかった…
エンディングパート終了!
実に1年半ぶりだったけど、楽しうござった。お疲れ様!
そして余韻も心地よい感想戦へ。
SD:レンブラントよかったです(笑)
香織:やることがアレ(パターン)なんですけど、おもしろくなったようでよかった。
このラインから外すにはどうしても成功要素が固まってる感じはする。
冒険するしかないだろうなあ。
菜々子:いやむしろ上から解決の方が香織らしいような気が。
SD:香織さんも菜々子さんも、とっても『らしい』解決法でしたヨ。王道を行く感じで。
香織:モチベーションがいちばん不安だったんですが、設定拾えたので良かったです。
あの設定なかったら、志真に憧れる彼女は「全部捨てよう」で終わっちゃうからな。
菜々子:全部持ってく発想はなかったなあ。
全部捨てるのは捨てるで、「間違った社員教育」の2面が再び…
香織:髪留めのほうは、逆にそういう発想は出てこなかったなあ。
でも菜々子さんの特性だとそうだよね。
SD:菜々子さんは、ミリタリー方面にいくと思ってましたが、そこで髪留めに行くとは、あえて茨の道をって感じでしょうか?
菜々子:菜々子と莉瑛出すなら、どちらかというとバトルな展開を私もいっぱい想像していたのですが、こっち方面に話が行ったのは謎、というか、お題から考えたらそうなった、というか…
莉瑛を引っ張り出したかったのは、ネタの元としてはありました。
う〜ん、どうしてこういう方向になったんだろう。いやまあ勿論いいんですけど。
香織:いまさら。互いがすでに知り合ってる前提でスタートしましたが、前回ちゃんと自己紹介してなかったね(笑)
ま、時間が飛ぶザッピング方式ということで。うっかり。
SD:顔合わせはしているけれど、「自己紹介は後で…」で終わってましたね〜。
菜々子:しまった〜今回でやっておけばよかったんだ〜。
SD:それで香織さんの呼び方が未確定だったんですね(笑)
香織:互いの呼び方をそろえることにしたので、それっぽいやりとりがきっと合ったくらいに仲良くなっているはず。
…M*香織と知り合いになる! 難易度20 とか? これだと振りかぶりすぎか。
SD:いつも問題解決のために、あちこち動き回っているので捕まえにくい、とかだと、その難易度も納得です。
菜々子:それをやるなら回を変えたいですね…!
宿題が積み増された(笑)
次回、残った宿題からテーマ選ばれるかわからんが…
みんな忙しくなってるけど、できればあまり間を開けずに遊べたらいいね!